日産車体九州工場で働きだして1~2週間が過ぎた頃、ついにウチのラインで労災が発生しました。
何の労災かというと「疲労骨折」です。
ヤバ過ぎですね。
僕の隣の隣くらいで作業してた先輩がなりました。
どんだけ辛い仕事させられてたんだよ…と思ったりもしましたが不思議だったのが、僕は身体が痛い時結構休ませてもらえてたので、何であの先輩は骨が折れるまで仕事させられてたんだろうと。
労災の詳細
やせ我慢でした(笑)
僕の先輩、実はスーパー期間工だったのです。
実はちょっと前から「なんか痛てぇんだよなー」と言ってたのは知っていました。
筋肉痛なかなか治らないなーくらいのテンションで言ってたので、そりゃあ誰も気付けないですよ。
急に痛みが増して軽い物さえ持てなくなったので、流石におかしいと工長に報告したところ「今すぐ病院行って来い」と言われて、レントゲン撮ったら折れてたみたいです。
先輩はその日からラインから外され、補給や掃除係になりました。
骨折れてるんだから休んで傷病手当?をもらえばいいのに、面倒臭いし暇だからという理由から毎日出勤してました。
意味わからん(笑)
会社側も労災保険じゃなくなるので工長も指導員も嬉しそうにしてました。
余談ですが、後々僕はこの先輩からかなり助けてもらいます。
その後、引き継ぎは僕に…
先輩の後任は僕になりました。
疲労骨折はやせ我慢だとしても、骨折るくらいキツイ工程っていうのは間違ってないので、引き継ぎ頼まれた時はテンションがた落ちでした。
初心者の僕が選ばれた理由は年齢だと思います。
先輩の次に若いヤツが僕だったので。
というか、ただでさえキツイ状態なのにこれ以上キツイ工程になったら自分の身体は絶対壊れると思いました。
なので「はい」とは言ったものの、キツくなったら即会社辞めようと決意してました。
情けない話です
最初の頃だったというのもあり、この頃の僕はとにかく自分の事で頭が一杯でした。
頑張るだけ頑張って無理だったら辞めよう…こんな心情でした。
嫌だったら断るという選択もありましたが、先輩にお世話になってたこともあって恩を感じていたのと、先輩がフォローを(身体に負担が掛からない範囲で)やってくれる事になり、ちょっと安心出来そうだったのでokしました。
意外!?逆に仕事がやりやすくなった
先輩がフリーになったことで、自分の作業をよく見てもらう事ができたのでミスもすぐ気付いてくれるしアドバイスも細かくしてくれるので、爆速で仕事を覚える事が出来ました。
これがシナジー効果ってヤツなんでしょうか?
1+1が2以上の効果を生むことを指す言葉。企業が経営多角化戦略を行う場合、新しい製品を追加した時、単に利益を合計したよりも、より大きな効果が生ずることを意味する。
細かい雑務も先輩が片付けてくれてたので、僕はひたすら目の前の作業に集中出来て楽しかったです。
あと、先輩が実体験から学んだ「身体に負担を掛けない裏技(標準作業書とはちょっと違うやり方)」を教えてもらったので、バッキバキに痛かったですけど先輩のように骨折することはありませんでした。
仕事量は確実に増えて負担も大きかったですが、先輩がちょくちょく助けてくれたり話しかけてくれたりしたので、楽しく仕事出来ました。
楽しく仕事出来るっていいですよね。
実際キツくなったのか?ならなかったのか?
これに関してはハッキリと断言するのが難しいです。
というのも、当時の僕は毎日が一生懸命の状態だったので、言ってしまえば全ての作業を全力でやってました。
先輩がアドバイスしてくれるとは言え、忙しい工程である事に変わりはないので、前の工程よりは確実に負担は増えました。
ただ、近くで見守ってくれる人がいる、という安心感から精神的な疲れはかなり軽減されました。
個人的に肉体的な辛さよりも(限度はありますが…)精神的な疲れ・ストレスの方が嫌だったので、どちらかというと「工程変わって良かったな~」という感じはあります。
負担が少ない作業内容にしよう!みんなで工程の改善
労災ではあったんですが、先輩が謎の意地力を発揮して会社に来続けた為、正式な労災扱いにはなりませんでした。
指導員や工長が心なしかホッとしてたので、実際に労災扱いになったらヤバい事態になったのかもしれません。
とはいえ、身体に負担を掛ける工程だというのは間違いないので、指導員が改善に取り掛かりました。
なかなか上手くいかない改善
労災が発生する→作業者に負担が掛かる作業内容になってるよね→だから多少非効率的になってもいいから、身体への負担が少ない作業内容に変更しよう!
という訳にはいきません!
何故か!?
何故なら、労災が起きていないからです!?
こういう事なんです。
労災扱いになってない以上、身体に負担が掛かっているという証拠を挙げる事が出来ません。
こうしたデータをちゃんと提出しないとお偉いさん達はokしてくれないんですね。
なので、身体への負担が少ない作業内容にする、というのはあくまでもオマケにする必要があります。
指導員には「生産性を上げつつも負担が少ない作業内容にする」という課題が発生します。
両方解決する改善案というのは、なかなか大変だと思います。
キツイと感じた部分を話し合う
幸い、先輩はラインから外れていた為、時間を掛けて指導員と話し合うことが出来たので、2人で改善に向けて色々と話し合っていました。
僕も結構聞かれましたが、僕の方は覚えたての作業をこなす事に精一杯だったのであんまりいい案は出せませんでした。
ただ、「初心者の意見が大事だから何か言って」と指導員から指摘されたので、取り合えずキツイと感じた部分を言いまくりました(笑)
まとめ
骨折レベルの労災ってなかなか起きませんよね。
今回のケースは結構レアだと思います。
参考になるかは分かりませんが…
取り合えず怪我したら色々と面倒だと思います。